
「ネグローニ」というカクテルをご存知でしょうか。
美食の都と言われるイタリア・フィレンツェ発祥の、ジン・ヴェルモット・カンパリを組み合わせたとてもポピュラーなカクテルです。ロックスタイルが主流ですが、ショートスタイルで提供されることもあり、派生カクテルが複数存在します。まさに「イタリアン・クラシックカクテルの傑作」と言えると思います。
今回は、そんなネグローニをイギリスで一番こだわって提供するバー、「Bar Termini(バー テルミニ)」にお邪魔してきました。
Bar Termini(バー テルミニ)とは
Bar Terminiは、ロンドン・ソーホーエリアに店を構えるバーで、「イギリスベスト50のバー」で21位に選ばれているほか、「世界ベスト50のバー」では2016年から2018年まで3年連続で入賞している実力派のバーです。
コンセプトは「イタリアン・クラシック」で、4種類のハウスネグローニをはじめ、イタリアのカクテルやフードを中心に提供しています。コーヒーやケーキも楽しむことができ、幅広い客層に人気のバーです。
いざ「Bar Termini」へ
ロンドン・ソーホーといえばロンドン随一の繁華街で、娯楽・飲食店が数多く並びます。それなりに治安も良くない地域で、僕はソーホーエリアで5回ぐらい殴り合いの喧嘩をみたことがあります。例えるなら新宿・歌舞伎町の雰囲気が近いと思います。

そんなソーホーエリアに佇む、外観からして明らかにクラシックなバーが「Bar Termini」です。看板がシンプルでわかりやすい。

時間は夜7時ぐらいだったと思いますが、すでに店内は満席。そんなに大きいお店ではないですが、それなりに回転は早く、一人ということもありましたが15分ぐらい待ったら入ることができました。ちなみにこの日の外気温は5℃。たかだか15分程度ですが、寒さで凍え死ぬかと思いました。

メニューは本当にシンプルで、数種類のカクテルとフードメニューしかありません。一応、クラシックカクテルであればメニュー外でも作ってくれるそうですが、お店のコンセプトを考えるとこちらのメニューの中で世界観を楽しむ方が良さそうです。
1杯目:SPRITZ TERMINI
1杯目は「SPRITZ TERMINI」をチョイス。さっきまで震えるほど寒かったのに、「最初の1杯だしキンキンに冷えた炭酸が飲みたい!」ってなる辺りが僕らしいですね。

Terminiスタイルのスプリッツは、ジンベースにルバーブという野菜のシロップ、アペロール、プロセッコというレシピ。
見た目通りの爽やかな味わいで、甘みと苦み、酸味のバランスが絶妙。夏場なら何リットルでも飲めます。エンジンかかってきた。
2杯目:NEGRONI Superiore(ネグローニ スペリオーレ)
さて、ここに来たからにはネグローニを飲む、ということだけは決めていたものの、4種類の中でどれを飲むかまでは決めていませんでした。「初めてここに来たんだけど、ネグローニの中で何がおすすめ?」とスタッフさんに聞くと、「それならSuperiore(スペリオーレ)をまずは飲んでみてよ!」ということだったので、言われるがまま「Negroni Superiore(スペリオーレ)」をチョイス。

4種類のネグローニは、ロンドン・ドライ・ジン、イタリアン・ベルモット、イタリアン・ビターズを使っているところは共通で、そこに少量のアクセントを加えたり、熟成年数の差をつけることで味の違いを生みだしています。
Superioreはピンクペッパーコーンを加えているバージョンらしく、ユニークで人気があるとのこと。早速いただきます。
まず、感じるのが強烈にドライな印象。しっかり冷えている上に、ストレートスタイルでの提供のためアルコール感をとても強く感じます(といっても18.9%しか入っていないらしい)。
確かに、ピンクペッパー由来だろう、お酒の味とは異なるスパイシーな味わいを感じます。このスパイシーさがよりジンの味わいを引き立てており、まさに最初のネグローニにふさわしいと感じます。美味しい。
3杯目:NEGRONI Rosato(ロザート)
次のおすすめを聞くと、「ユニークなのが気に入ったなら、Rosato(ロザート)がおすすめだよ!」ということで、言われるがままにNEGRONI Rosatoをチョイス。

光の加減かもしれないですが、気持ち色が濃く感じます。Rosatoはドライピンクのバラの花びらを注入しているバージョンらしいです。ドライピンクのバラの花びらを…注入…?
なんとなく脳内にドドスコスコスコっというBGMが流れながらいただいた一口目で、確かにバラの香りを感じます。味わいは先程よりも若干の遊びを感じるものの、相変わらずドライ。イメージ的にはエクストラドライからドライに移行したというイメージで、この順番で飲んで良かったと思います。
美味しいですが、個人的な好みはSuperioreの方でした。あまりドライなカクテルに慣れていない方はこれぐらいがちょうどいいかもしれないですね。
4杯目:DEATH IN VENICE
2杯連続で重めなカクテルが続いたので、気分転換にスッキリするカクテルが飲みたい!ということで、プロセッコを使った「DEATH IN VENICE」をチョイス。

カンパリをベースにグレープフルーツ・ビターズを加え、プロセッコで割ったカクテル。もうレシピまんまの味です。プロセッコのドライで仄かな甘味に、カンパリとグレープフルーツ・ビターズの苦みが心地よいです。言う事無し。何リットルでも飲めます。
5杯目:TERROIR(テロワール)
ここらへんで隣に座っていた方々と仲良くなり、「よかったらこれから飲みに行かない?」と誘っていただいたので、最後のカクテルをお願いすることに。
とびっきりユニークなのをお願い!と伝えたところ、こちらの「TERROIR(テロワール)」をおすすめいただきました。

見た目は透明でドライなカクテルっぽいですよね。ジンとかウォッカベースのカクテルなのかなって思うじゃないですか。
テロワールというのはフランス語由来の言葉で、「その土地や地域の地理、地勢、気候による特徴」を指す言葉です。酒類だと主にワインで使われることの多い言葉です。ワインの香りや味は、その土地の土の種類や気候の変化の影響を受けやすいからですね。
もうおわかりでしょうか。このテロワールというカクテルは、その言葉の如く「石灰岩、粘土、地衣類(苔や菌類のようなもの)を蒸留して作ったお酒をブレンドしたカクテル」です。
もう一度いいます。岩と粘土と菌類で作ったお酒です。
「テロワールという言葉を遊び心たっぷりに解釈してこのカクテルを造りました!」と、満面の笑みを浮かべながら熱弁されましたが、その遊び心は小6の夏休みに置いてきてほしかった。しかしながら、味わいが気になるのも事実。
飲んでみると、石灰岩由来であろうミネラル感と、シロップとは異なる甘み、ハッカのような香りが印象的です。本当に言葉で表すのが難しい味。美味しいかと言われれば、思ったよりも変な味ではなく普通に美味しいけど、2度目を飲みたいと思えるほど強烈な印象ではない、そんな感じです。ぶっちゃけよくわかんなかった。
ありがとう、大地の恵みよ。
フード:BURRATA, TOMATO, PANE CARASAU

最後にイタリアっぽいバーフードをご紹介。ブッラータチーズというのは、モッツァレラチーズの袋の中に細かく裂いたモッツァレラと生クリームを詰めたフレッシュチーズです。日本だとメジャーではないかもしれませんが、イギリスでは普通にそのへんのスーパーで売っている定番のチーズです。シンプルにオリーブオイルや塩コショウをかけて食べるのが定番。
カクテルとの相性は抜群によく、あっという間になくなってしまいました。美味しかった。
まとめ
ネグローニという定番カクテルを軸に据えながら、イタリアをテーマにしたオリジナルカクテルを提供しつつも、時にはテロワールのような変わり種で楽しませてくれる、とてもユニークなバーだと感じました。
今回の評価は…★4.5です。
品数は少ないけれど洗練されたメニュー、活気のある店内、フレンドリーで丁寧な接客、立地の良さ、そして何よりもカクテルの味。どれも素晴らしい基準にあると思います。
やはりユニークなネグローニの数々は個人的に高評価です。一つのカクテルに対してのこだわりの強さというところに好感が持てますし、発想力も素晴らしいと思います。お店の世界観とメニューが完璧にマッチしているのがとても好き。
本当に強いてマイナスポイントを言えば、いつも滅茶苦茶混んでいるので確実に並ぶことになる、ということだけは覚悟しておく必要があります。
ロンドンに行く度に毎回行っているぐらいは気に入りました。
以上、Bar Terminiのご紹介でした。


Comments
こんどーにゃー。
テロワール、ネグローニ聞いた事のない名前のお酒たちをどーにゃさんのブログを通じて知れてとても面白いです♪特にテロワールは面白そうなお酒でした。
そしてこのBARに行く服装も是非紹介して欲しいと思うこの頃…
海外だと当たり前のように誘われるのかなぁとか思ったけど、多分どーにゃさんの人柄で誘われてますね☺️
コメントありがとうございます!
Barのお作法みたいなテーマは面白いかもしれませんね!いただきます!
人柄は関係なく、みんなフレンドリーなだけですw
どーにゃさんにネタ提供できて良かったです♪
以前BARに行った動画でジャケット着用でビスィッとしてたのでドレスコードあるんだろうなと思って見てました!
どーにゃさんの人の良さが溢れ出てるのかなって思いますm(_ _)m